治ることをイメージすればリウマチは治る。元ネタの話

昔、リウマチが薬を使わなくても治ったという人のブログが人気がありました。

そこには、治るイメージをするとリウマチがよくなると書かれていました。これを「イメトレ」というそうです。

このブログの読者は多かったため、「イメトレでリウマチが治りますか?」といった質問をする方もおられました。

結論から言えば、やらないよりもやった方がいいです。しかし、これだけ頼ることは、すごく危険です。

「イメトレ」はリウマチを治すための1つとして考えたほうがいいです。

イメトレだけすれば薬は飲まなくても治ると考え、その人気ブログのマネをして勝手に薬を止めてしまい、リウマチを悪化させた方もおりました。

もちろん、よくなることはなく関節は腫れて破壊し、動かなくなってしまった方もたくさん診てきました。

そもそも、誰がイメトレを最初に言ったかと言えば、クーエという、90年前のフランスの心理療法家です。

このクーエの考えは後に自己啓発系にも使われるようになりました。クーエは、この暗示を毎日繰り返し唱えることを薦めています。

「日々に、あらゆる面で、私はますますよくなっていきます」

自己啓発系でもよく見かけるフレーズです。

また、肉体的な痛みがあるのなら、一人っきりになれる場所で「この痛みは消える、この痛みは消える」と繰り返せといいます。

確かに有効な方法ですが、現代医学の視点や治療方法も重要です。このようなイメージトレーニングでは治すことはできません。

「治ることをイメージすれば病気はよくなる」というように、自己啓発のようなことが、医療に使われました。私は、「健康自己啓発系」と名付けています。

思うだけ、イメージするだけでいい。何も努力がいらないので、飛びつく人も出てきます。

人間、基本的に努力はしたくない生き物です。「かんたん、誰でもできる」こういう言葉に弱いものです。

プラス思考になるため、一瞬気持ちが元気になりますが、これだけでよくなることはありません。

イメージトレーニングをして、鍼灸で体を整えて、薬で抑えるという治療をオススメします。
鍼灸を使えば、自律神経も安定して内臓の働きもよくなります。肝臓や腎臓の機能を高めることができるため、薬の解毒もできます。

また代謝機能を上げることができるので、少ない薬の量で最大限の効果を発揮することも可能になります。

偏らない治療をオススメします。

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この記事を書いた人

学生時代から京都、大阪の鍼灸整骨院にて4年間修行。
医療法人孝至会みのりクリニック内の東洋医学・リハビリ科にて10年間勤務。医師と協力して延べ3万人に鍼灸施術を行う。
主任を経て大阪府江坂駅前にて鍼灸治療院を開院。

【資格】
・国家資格 (はり師・きゅう師)
・「機能再生士」認定
・日本メンタルヘルス協会
認定基礎心理カウンセラー取得
・日本メンタルヘルス協会
公認心理カウンセラー資格取得

【所属団体】
・一般社団法人 全国鍼灸マッサージ協会 会員

【講演活動】

2015年 関西医療大学にて『「関節リウマチに対する鍼灸治療~メカニズムとエビデンス』講演 
(東京大学医学付属病院リハビリテーション部鍼灸部門主任の粕谷先生と合同)
2015年 明治東洋医学院にて『薬を否定せずに行うリウマチ鍼灸』講演
2017年 平成医療学園にて現場力ステップセミナー主催 『関節リウマチ臨床鍼灸』講演
2017年 (一社)日本生殖鍼灸標準化機関(JISRAM)にて『リウマチについて』講義2021年大阪医療技術学園 痛みの鍼灸 授業・実技を担当

2014年~ 一般向け講座『痛み・リウマチ克服セミナー』主催

【掲載】
2015年 医道の日本誌 専門鍼灸記事 掲載
2015年 明治東洋医学院 入学パンフレット 活躍するOB 取材
2016年 医道の日本誌4月号『関節リウマチ鍼灸』論文掲載

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