リウマチなのに、リウマチの薬が処方されていなかった

母親のリウマチを診て欲しいという問い合わせ。

鍼治療を受けるのがご本人ではない場合、必ず同意を得ているか確認をしています。鍼を受ける当日のキャンセルする方が多いためです。

鍼をイヤイヤ受けてもよくなりません。今回、本人もぜひ鍼治療を受けたいということなので、予約を入れていただきました。

 

リウマチを発病されて7年。調子はよかったのですが、最近だんだん痛みが強くなり、3ヶ月前からは、突き刺すような痛みになり夜も寝れなくなったそうです。

ちょうど痛みが強くなった頃、別の鍼灸院にも行っていましたが、鍼の刺激が強くて痛いため1回で中止。ここでは血液検査のデータ確認も薬の確認もなかったとのこと。

 

ちょっと専門的な話になりますが、、リウマチの鍼治療のポイントは、鍼の刺激量。リウマチの患者さんたちが最も訴える症状は「痛み」です。

自律神経は緊張状態、痛みを軽減させるために必要なセロトニンも低下しています。そんな状態で刺激が強い痛い鍼治療をすることは、よくありません。また、血液検査のデータや服用されている薬の確認しないのも問題です。

データを確認しなければ、鍼をしてよくなったことも分かりません。データー確認は絶対に必要なことです。

来院時、血液検査のデータを確認してみました。
11月 CRP 5,47  MMP-3 213, RFは不明。

薬は、MTX(メトトレキサート)が処方されていません。
ステロイドとアザルフィジンだけです。

 

これでは痛いはずです。疾患活動性の高度な部類です。腫れがひどい。

不思議なのはアザルフィジンだけで、MTXが処方されていない点。リウマチの活動を抑える薬が出されていないため、関節破壊が気になります。レントゲンは1度も撮っていませんでした。これも不思議。リウマチは関節を破壊させる病気。見た目ではわかりません。

 

標準治療の薬が出されていないことなど説明すると、通院されていた病院に対して不信感があるようだったため、いつもお世話になっているリウマチ科の病院を紹介させていただきました。

リウマチ専門医の診察を受けていても、なぜかリウマチの標準治療の薬が処方されていない場合が時々あります。 今回、後で分かったのですが、今まで診察を受けていた医師はリウマチに詳しくないということが判明しました。(判明した理由はいえませんが・・・)

新たに移った医師の診察の結果、生物学的製剤のオルミエントを使用したほうがよいと診断されました。ご本人も痛みがよくなるのなら、すぐにでも使用したいという希望だったので、MTXとの併用でスタートしました。

当院の鍼治療は1週間に1回。鍼をすると痛みはよくなり腫れも軽減しました。

3日目の鍼治療の後、オルミエント開始。レントゲン写真の結果も骨の変形や破壊は思ったほどなかったことも分かり、痛みと腫れがいっきに軽減し、関節の形も見えてきました。

 

これは大きな期待持てます。腫れさえ抑えることができれば、今までのような生活を送ることができます。こう、アドバイスすると涙ぐんでおられました。

今回、私のアドバイスを信じていただき、すぐに行動をされたことがよい結果に繋がったんだと思います。

 

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